寒い冬の季節を楽しみ方は色々ありますが、日々着る服とくに冬といえばセーター。暖かさはもちろん、デザインにもこだわりたいもの。今回はアイルランド発祥のセーター、アランセーターについて見ていきたいと思います。
アイルランドとはどんな国?
アイルランドはイギリスの北西に位置する島国です。お隣のイギリスとは歴史的に紛争を繰り返してきている背景がありますが、今やITやライフサイエンス業界を中心に産業が発達している、世界有数の裕福な国。一人当たりのGDP(国内総生産)が2020年時点で世界3位(ちなみに日本は24位)と、大きな成長を遂げた国でもあります。人口は約500万人。言語はゲール語と英語。スポーツではラグビーが有名で、飲み物はギネスビール、食べ物はじゃがいもを使った料理が多いのが特徴です。
アランセーターとは?
アイルランド本土西側に位置する島々「アラン諸島」で生まれたのが起源で、元々は地元の漁師のために作られたアランセーター。独特な縄状の編み方や模様が特徴的なデザインで、これは漁師達が使うロープや綱を意味し、大漁や無事の生還を願う思いが込められているのだとか。また編み方でそれぞれの家の家紋のようなものを表現していたとも言われています。
1950年代にファッション雑誌「Vogue」に紹介されて以降、世界的に有名になあったアイルランドニット(アランセーター)は飛ぶように売れ、当時職人の手により作られていたアランセーターは需要に追いつかないほどであった、と言われています。デザイン性と防寒性の両方を兼ね備えた、アイルランドニット、アランセーター。気づかずに着ている方もいるかもしれませんが、改めてお店でみてみるのも◎。
アイルランドニット、おすすめブランド。
アイルランドニット、アランセーター、フィッシャーマンニット、といった名前で検索すると様々なアランセーターがオンラインショップでも展開されています。糸の質やデザイン細部へのこだわり、職人の手作業によるセーターなど、希少ブランドもあります。
クレオ(CLEO)
クレオは1936年創業、1940年代からアラン諸島の編み手によるアランセーターを扱い続けています。セーターのクオリティにこだわり、アラン諸島に限定せず広くアイルランド国内の優秀な編み手を集め、世界のトップレベルに通用するアランセーターを提供し続けています。
ケリーウーレンミルズ(Kerry Woollen Mills)
300年以上続く、アイルランド発祥のニットブランド。化学肥料を使っていない有機牧場で飼育された羊から採れるピュアウールで作られたニットです。淡い色と自然な風合いが特徴の、高品質ニットウェアを手掛けています。
ブラーニーウーレンミルズ(Blarney Woollen Mills)
1750年にアイルランドで始まった老舗ブランド。アイルランドの伝統的なアランニットを現代的な糸やデザインと融合させることで美しく魅力的なスタイルを手掛けています。
まとめ
- アイルランドニット(アランセーター)は元々、地元の漁師たちの為に作られた。
- 有名なブランドは、クレオ、ケリーウーレンミルズ、ブラーニーウーレンミルズ。
経済や産業の発展と共に注目されているアイルランド。アイルランド出身の著名人に、ロックバンド「U2」のボノ、歌手のエンヤ、ドラマ「アウトランダー」で有名な女優のカトリーナ・バルフ、などがいますね。近年は語学留学先に、アイルランドを選択する方もいるようです。今回はアランセーターについてみてきましたが、頻繁に買うものではないセーターだからこそ、自分が好きなこだわりの一枚を持ち、寒い冬を楽しむ。そんな季節の楽しみ方を生活に取り入れてみるのも、おもしろいかもしれませんね。
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