コロナに関する規制が緩和され、久しぶりに海外旅行に行きたい!と思われている方も増えてきていますね。次はどこに行こうか迷われている方、イタリアには行かれたことがありますか?世界遺産を始めとする数多くの人気スポットに加え、食事も美味しいイタリアを、北から南へ移動するルートで旅行するのも楽しいものです。今回は、イタリアのおすすめ人気観光ルートと各エリアの治安・注意点について、ご紹介致します。
イタリアの人気観光ルート
イタリアは南北に長い、ブーツの形をした国です。時間と予算に余裕があるようであれば、北から南まで主要な観光都市を巡るルートがおすすめです。日本からミラノ・マルペンサ空港(MXP)に到着後、北から南へ移動し、帰国はローマ・フィウミチーノ空港(FCO)から出国・帰国するイメージです。移動方法はバス・電車などの公共交通機関があります。人気の観光都市は下記の通り。
ミラノ
ミラノはイタリアの北の空の玄関口となる街です。毎年ミラノコレクションやミラノサローネなどの展覧会が開催されることもあり、ファッションやデザインの発信地として世界中から注目される街です。反面、中世の街並みや古代ローマ時代の遺跡などの観光見どころは、多くありません。これは、過去に起きた侵略や戦争による被害といった歴史的な背景がある為です。近代的な商業都市であるミラノには、ブランドのブティックや、現代美術館も数多くあるのも特徴です。
ベローナ
イタリア北部の町、ベローナには有数のローマ遺跡が多く残っています。中心部にあるシニューリ広場やエルベ広場を中心に、歴史的建造物が今でも多く並びます。2000年以上に渡って建造物と区画が発展し、それぞれの時代の芸術的要素を取り入れた優れた町の例として、世界遺産となっています。ロミオとジュリエットの舞台となった町でもあり、人気の観光地となっています。
ベネチア
ラグーナ(潟)の中に100を超える島々が点在し、その間を150の運河、400もの橋が街を結ぶ世界屈指の観光地、ベネチア。車は乗り入れることができず、交通手段は船と徒歩だけという水の都です。近年、イタリアの中でも、大雨による水害が幾度も放送されている町でもあります。世界遺産は自然遺産と文化遺産、複合遺産に分類されていますが、「ベネチアとその潟」は、文化遺産の基準に定められた6項目すべてを満たす、世界でも数少ない観光地です。
中心地のサンマルコ広場、水上バス、大人気のゴンドラ遊覧など、観光の見どころはたくさん。お土産におすすめなのはベネチアングラス。少し高めですが、食事の時間が少し高級な感じになるかも。
フィレンツェ
イタリアの花の都と言われ、ルネサンス文化が結晶した街並み全体が世界遺産に登録されている町です。歴史的建築物の大聖堂や礼拝堂、世界的にも有名な作品を展示している美術館など、観光の見どころはたくさんあります。特に「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」その隣に建つ「ジョットの鐘楼」「サンジョバンニ洗礼堂」、教科書によく登場するダビデ像のある「ミケランジェロ広場」は必見です。
ナポリ
ナポリは人類の長い歴史を刻む町の一つで、紀元前470年にギリシア植民地として誕生して以降今日に至るまで、ヨーロッパ・地中海地域の様々な文化を吸収し、ヌォーヴォ城やサンタ・キアラ教会、王宮など、歴史的建造物が多く残っています。また、ヴェスヴィオ火山が近くにあることでも有名です。
ヴェスヴィオ火山は約2000年前に噴火し、その噴火により死者3万人と共に忽然に姿を消した大都市「ポンペイ」の遺跡があります。ポンペイ遺跡は世界遺産に登録されており、当時の生活様式を垣間見ることができる、観光名所です。
また、ナポリ港からカプリ島へ移動すると、有名な青の洞窟があります。大人気の観光名所「青の洞窟」にはボートでいくのですが、洞窟の入り口は非常に狭い場所で、風や波の高さなど、様々な条件が整った場合のみ、行くことが可能です。
アマルフィー
世界一美しい海岸線と讃えられる、イタリア屈指の人気観光スポット「アマルフィー」。この景観は世界遺産に登録されていて、海岸線沿いを走るバスから眺める景色は最高です。約5000人ほどの人が生活する、断崖絶壁に囲まれたそのエリアには、空港も鉄道もなく、船を乗り継ぎ、バスを乗り換える必要があり「陸の孤島」とも言われています。バカンスの時期になると、世界中から人生と休暇を楽しみに大勢の人々が訪れる、一度見ると忘れられない景色が広がる町です。
ローマ
古都ローマには様々な世界遺産があります。特に有名なのが「コロッセオ」、また映画「ローマの休日」でお馴染みの「真実の口」や「トレビの泉」。この他、「スペイン広場」、噴水のある「ナヴォーナ広場」なども人気の観光スポット。またイタリアにはバチカン市国があり、バチカン美術館なども見応えがあります。歴史と芸術に興味がある方は、必見です。
帰りはローマ・フィウミチーノ空港(FCO)から出発し、日本へ帰国。日本とイタリアを繋ぐ直行便は、アリタリア航空による成田―ローマ便、成田―ミラノ便です。中東ドバイ経由で移動する方法などもあります。
イタリア主要都市での治安・注意点
ミラノ
ミラノは大聖堂など景観の良い観光地がたくさんあり、おしゃれな町です。治安は比較的安定しています。
ローマ
コロッセオを始めとする歴史的建造物を堪能できる観光の町ですが、全体的な治安はあまり良いとは言えません。特にテルミニ駅周辺は治安が不安定です。バイクに乗った二人組によるスリやひったくり、ホテルやレストランでの置き引きなどの被害に遭いやすいので、自身の手荷物などの管理を徹底して行いましょう。
フィレンツェ
大聖堂など歴史的建造物、古い町並みが美しいフィレンツェは、全体的に治安の良い観光地として知られています。市内の移動は主にバス。サンタ・マリア・ノヴェッラ駅の北東側にあるリベルタ広場では、スリやひったくりなどの被害が多い為、注意が必要です。
ナポリ
ナポリはローマやミラノ、フィレンツェとは異なる人種、文化、雰囲気が漂う町です。ヨーロッパの雄大な景色とは裏腹に、スリやひったくり、置き引きといった軽犯罪が毎日のように多発する、治安の悪いエリアです。バスで到着する際、窓から人や町の様子を見ると、肌で危険を感じるほど、不穏な雰囲気に包まれています。ドラッグ・性犯罪に巻き込まれないように十分に注意し、外出の際は、必ず複数人で、可能であれば男性の方を含めた行動をおすすめします。
アマルフィー
映画でも有名な町、アマルフィーは、海岸にそびえ立つ家々に青い空と海がマッチした、一度見ると忘れられない美しい観光地です。治安は比較的良い方です。
バーリ
南イタリアの東海岸アドリア海に面しているとても美しい港町で、ローマやミラノなどとはまた違った雰囲気のイタリアを楽しむことができます。中世を感じる石造りの美しい街並が見られます。治安は比較的良い方。ただし、夜の外出は控えたほうが無難。
イタリア観光の際、気をつけること|注意点
支払いを請求される。
観光客目当てに物売りしている人の中には、強引に手や腕にアクセサリーなどの物を付けて、お金を請求してくる人がいます。買う意思がない場合は、毅然とした態度で断りましょう。また、レストランでの支払いの際に高額な支払いを要求してくるところも、稀にあります。メニューにある金額を確認、またレシートの内容も必ず確認しましょう。
スリに注意
観光客目当てに、個人に限らず、集団でスリをしてくる輩がいます。力ずくで奪っていくこともありますので、貴重品や荷物管理には最新の注意を払う必要があります。
置き引きに注意
日本では荷物を椅子やカゴの中に置いたまま、席を離れることがありますが、友人・家族の誰かが席に残る場合を除き、絶対にしてはいけません。大切なものは、いつも所持しましょう。
睡眠薬やドラッグに注意
バーやナイトクラブで気軽に近づいてきて、飲み物をおごる、あるいは甘い言葉で近づき、こっそりと飲み物に睡眠薬を入れて、眠っている間に性行為をされた、所持品をすべて盗まれた、知らない間に怪しいドラッグを摂取させられた、といった犯罪が多くあります。見知らぬ人には近寄らない方が無難です。
その他
- 観光地の地下鉄は、駅ホーム内、電車内ともに用心を。犯罪が起きやすい場所です。
- 夜・一人で行動しない。
- 高額な請求をしてくるタクシーに注意。
まとめ
- イタリアには北から南ルートまで、様々な人気観光地がある。
- 注意点:イタリアで治安が悪い傾向にある観光地は、ローマとナポリ。
- 観光の際は、スリ・置き引きには気をつけること。支払いの際の金額確認、他人から誘われてお酒を飲む場合は、ドラッグや性犯罪回避に気をつけること。
筆者もかつて北から南へのルートで、イタリアを旅したことがあります。個人的に一番印象に残った観光地は、アマルフィー海岸とベネチア。アマルフィー・ポジターノは、夏のバカンスでゆったり訪れたい場所です。またベネチアに関しては、水と水路の町という特徴に加え、ベネチアングラスに魅せられました。イタリアを旅行する上で、気をつけることや注意点を心に留めつつ、楽しい時間を是非お過ごしください。
【補足】海外旅行に関する他の記事はこちら。
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