「将来はメジャーリーガーになる」―高校生の大谷翔平は、その夢をノートに書き出し、細かく行動へと落とし込みました。そして10年後、世界を驚かせる二刀流選手としてメジャーの舞台に立つことに。彼の成功の裏には、徹底した人生設計と“目標達成ノート”の存在がありました。なぜ一冊のノートが、夢を現実へと変えたのか――その秘密に迫ります。
大谷翔平選手の人生設計の立て方
メジャーリーグで二刀流として前人未到の活躍を続ける大谷翔平選手。その姿は野球ファンのみならず、世界中の人々を魅了してやみません。彼の成功を語る上で欠かせないのが、徹底した人生設計です。大谷翔平選手は高校時代から「人生の設計図」を意識しており、10代のうちに自分の未来を明確に描いていました。花巻東高校で指導を受けた佐々木洋監督のエピソードは有名です。監督は選手たちに「10年後、20年後に自分がどうありたいのか」を具体的に紙に書かせ、その過程で「目標達成シート」と呼ばれるノートを作らせました。
大谷翔平選手はそこで、将来的に「メジャーリーガーになる」という大目標を掲げ、それを達成するために必要な細かな要素を自分で整理しました。例えば「体力」「技術」「人間性」といった大きなカテゴリを設け、それぞれをさらに細分化。技術なら「球速アップ」「制球力」「変化球の精度」など、体力なら「柔軟性」「瞬発力」「持久力」などです。これらを日々の練習や習慣に落とし込み、達成に向けて逆算的に行動していきました。この徹底した人生設計こそが、現在の大谷翔平選手を形づくった大きな要因なのです。
目標達成ノートとは
では、大谷翔平選手が用いた「目標達成ノート」とは、具体的にどんなものなのでしょうか。目標達成ノートとは、単なる日記やメモ帳ではなく、自分の人生のゴールを可視化し、その達成プロセスを管理するツールです。夢や目標を書き出し、それを「実現可能な小さな行動」にまで落とし込んでいくための仕組みを作るのです。大谷翔平選手の「目標達成シート」は、通称「マンダラチャート」とも呼ばれています。
これは、81マスの枠からなるもので、中央に最終目標を記入し、そのために必要な要素を中央のマスを取り囲むように書き込んでいく、という形式です。中央に「メジャーリーグで成功」と記した大谷翔平選手は、その周りに「体づくり」「メンタル強化」「人間性」「野球技術」などを記入しました。さらに、それらを具体的な行動に分解することで、日々の練習や生活習慣が「目標達成のための一歩」となっていく、という形です。
目標達成ノートの最大の魅力は、漠然とした夢や目標が「今日やるべきこと」に変換される点にあります。人は夢や理想を思い描くことは得意ですが、それを現実に落とし込むのは難しいもの。しかしノートを使って視覚化することで、行動に直結させることができるのです。
目標達成ノートの書き方
それでは、私たち一般人が大谷翔平選手に倣って「目標達成ノート」を実際に書くにはどうしたらよいのでしょうか。ここでは具体的なステップを紹介します。
- 最終目標を明確にする
まず、中央に「自分の最終目標」を書きます。これは職業に関するもの、人生全体のテーマ、年間目標など、何でも構いません。たとえば「起業して会社を経営する」「35歳でチームリーダーになる」「3年間で500万円資産を作る」「子供と一緒に富士山に登る」といったものです。
- 8つの主要カテゴリに分ける
次に、その目標を達成するために必要な要素を8つに分類します。大谷翔平選手の例では「人間性」「技術」「体力」などでしたが、私たちの場合は「知識」「人脈」「健康」「資金」「経験」「スキル」「心得」「アイデア」など、自分に合った軸を設定します。
- 各カテゴリをさらに分解する
カテゴリごとに「具体的にどんな行動をとるべきか」を細かく記入します。例えば「健康」なら「週3回の運動」「毎日7時間睡眠」「食生活の改善」など。できるだけ数値化できる行動にすることが大切です。
- 日々の行動に落とし込む
ノートに書いた内容を、毎日のスケジュールに組み込みます。単なる夢や計画で終わらせず、実際に「今日できること」にすることが肝心です。たとえば「英語を学ぶ」と書いたら、「毎日10分アプリで学習」と具体的に変換しましょう。
- 定期的に見直す
目標達成ノートは、一度書いたら終わりではありません。1か月ごと、3か月ごとなど定期的に振り返りを行い、進捗を確認します。状況が変われば柔軟に修正し、常に「今の自分にとって最適な設計図」として更新していくことが重要です。
実践編
マンダラチャートの基本フォーマット
- 全体は 9×9＝81マス で構成
- 中央のマスに「最終目標」を記入
- その周りの 8マスに「主要要素（達成に必要なカテゴリ）」を書く（例：「人間性」「体力」「技術」「心得」など）
- さらに各カテゴリを囲む3×3の枠に「具体的行動」を落とし込む
図にするとこんな形です👇
大谷翔平選手の例（高校時代）
- 中央：「ドラフト1位で8球団から指名される」
- カテゴリ：「人間性」「運」「体力」「メンタル」「制球力」「変化球」「スピード160km/h」「キレ」など
- 人間性 → 挨拶、感謝、礼儀
- 体力 → ストレッチ、体幹強化、食事管理
- 技術 → スライダー強化、直球の伸び、制球練習
- 運 → 掃除、ゴミ拾い、審判への感謝 など
まとめ
大谷翔平選手が高校時代から取り組んできた「目標達成ノート」。それは単なる計画帳ではなく、自分の人生設計するための強力なツールでした。メジャーリーグという夢を叶え、二刀流として歴史を塗り替える姿の裏側には、徹底した目標管理と日々の実践がありました。成功は偶然ではなく、計画と努力の結晶です。そしてその手法は、私たちの日常生活にも応用可能です。書き方がわかれば、あなたの夢も「目標達成ノート」によって現実に一歩近づくかもしれません。マンダラチャート（目標達成ノート）のフォーマットはCANVA等でダウンロード可能ですので、是非試してみて下さい。
