人間ドック_総括・受けたほうがいい検査

美容・健康
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様々な技術が発達し、今や人生100年と言われる現在。健康年齢をいかに伸ばすかということに注目が集まり、健康に対する意識がこれまで以上に高まりつつあります。会社員の方は、年に一度の検診として「人間ドック」を受けることが習慣化しているかもしれませんが、病気の早期発見や重症化予防として効果的な人間ドック。今回はどんな検査が行われるのか、また受けた方がいいのかについて、見ていきたいと思います。

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人間ドックの主な役割

人間ドックは悪性腫瘍を始めとする重篤な病気の早期発見に効果的な検診として、行われています。病気による死因は年代により異なりますが、厚生労働省のデータによると、40代以降の死因の1位:悪性腫瘍、2位:心疾患、3位:脳血管疾患となっています。

悪性腫瘍、いわゆる「がん」には様々な種類がありますが、2019年度における厚生労働省のデータによりますと、死亡率の高いがんは男性の場合、1位:肺がん、2位:胃がん、3位:大腸がん、その他膵臓・肝臓がんなどが続いています。これに対し、女性の場合は、1位:大腸がん、2位:肺がん、3位:膵癌がん、その他胃がん・乳がん・肝臓がん・子宮がんなどが続いています。

悪性腫瘍発見の為の検査

人間ドックはパッケージの内容によりますが、半日人間ドックであれば、身長・体重・血圧・視力・聴力・便検査・尿検査・血液検査・胸部X線・胃X線(バリウム)・心電図・子宮頸がん・乳がん検査、といった検査が行われます。時間は3時間程度、費用は医療機関により差がありますが、約3万~5万円が目安。保険は適用されません。

悪性腫瘍(がん)早期発見の為、部位毎に諸検査が行われます。例えば、肺がんは胸部X線・CT・血痰検査、胃がんは胃X線検査・ピロリ菌検査、肝臓がんは肝機能検査・腹部超音波検査・CT検査、膵臓がんは腹部超音波・CT検査、大腸がんは便検査・大腸内視鏡検査、乳がんはマンモグラフィーや乳房超音波検査、子宮頸がんは子宮頸部細胞診や経膣超音波検査、などを行うことにより悪性腫瘍の早期発見を試みます。

肺がん検査

進行するまで症状が現れにくいと言われている肺がん。早期発見を目的に行われるX線検査は、被爆が少なく検査費用が安いのが特徴です。病変の概観を映像で捉えやすく、経時変化が比較できるのも特徴です。またCT検査も有効とされています。

胃がん検査

早期発見と治療により、死亡率が低下してきた胃がん。ピロリ菌感染が胃がん発症に大きく関与していることがわかっています。人間ドックでは胃X線検査、いわゆるバリウム検査が一般的ですが、最近はピロリ菌検査を追加することが可能。この他、胃の内部を直接見る胃内視鏡検査もあります。

大腸がん検査

食生活の欧米化が死亡率上昇の原因とも示唆される、大腸がん。健康診断では検査前まで2回の便を採取し、便潜血検査を行います。何か異常があった場合は、二次検査の必要性を促され、大腸内視鏡検査などの検査を受けることになります。

乳がん検査

こちらも食生活の欧米化が死亡率上昇の原因とも示唆される、乳がん。2つの検査方法、マンモグラフィーと超音波検査があります。年代や乳腺の発達状況により、どちらの検査が良いのか議論されることがありますが、双方確認できる項目が異なる為、両方受診するのが望ましいようです。マンモグラフィーは人により痛みを強く感じる検査です。生理前後など、乳房が張る時期は避けた方が無難。乳がんは30代以降から罹患率が高くなるという統計がある為、働き盛りの若い女性の方も受診することが大切です。

子宮がん

子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんの2種類があります。子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマウィルスの持続感染。性交経験のあるほぼ全ての女性がこのウィルスに感染する可能性があると言われています。初期症状はほどんどなく、早期発見には定期的な検診が必要です。子宮体がんは、妊娠・出産経験が少ない方、遺伝的要因、女性ホルモン服用者など、要因は様々ありますが、初期症状はほどんどないのが特徴。40代以降から罹患率が高くなる傾向がある為、定期的な検診が勧められています。

膵臓がん検査

腹部超音波検査を行うのが一般的です。より詳しい検査を行う際、腹部CTやMRI検査などを行うこともあります。

肝臓がん検査

血液検査によりAST、γ-GDPの数値から肝機能の状態を知ることができます。また腹部超音波やCT検査により、肝臓がんの疑いがないかを確認します。この他、肝炎ウィルス検査を受けることも可能。

心疾患や脳血管疾患の早期発見に関する検査

動脈硬化は心疾患や脳血管疾患(いわゆる脳卒中など)の原因となるもので、全身をチェックすることが大切です。頭部MRIや脳ドック、心電図、胸部超音波、腹部超音波、腹部CTといった検査に加え、脂質異常、糖尿病、高血圧、肥満などの検査を行うことにより、総合的に判断されます。人間ドックは体全体をチェックする健康診断の為、動脈硬化が引き起こす疾病の早期発見と予防に効果的です。

まとめ

  • 人間ドックは悪性腫瘍・心疾患・脳卒中など、重篤な病気の早期発見に効果的な検診。
  • コースによるが、半日人間ドックの費用は3~5万が目安。

人間ドックは保険適用外の為、費用がかかりますが、年に一度定期的に行うことが理想的です。検査方法は色々ありますが、痛みを感じるものはほどんどありません。若々しい健康的な体を保つために、また大切な家族と健康で過ごす時間を増やす為に受けたほうがいい健康診断。人間ドックの詳しい内容は、各医療機関へお問い合わせください。

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