U2ボノ(Bono)の若い頃と現在

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世界的なロックバンド「U2」のボーカル、ボノ。心の叫びを歌に託した情熱的なボノの歌声に合わせ、U2は幅広い世代から長きに渡り絶大な人気を誇り、今なおロック界の王者として君臨し続けています。社会や宗教といった世界的な問題が絶えない私達人間社会の中で、ボノは何を感じ、何を伝えようとしているのでしょうか。今回は、U2のボーカル、ボノの若い頃と現在について見ていきたいと思います。

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U2のボノとは?

ボノ(Bono:本名ポール・ヒューソン:Paul Hewson)は、アイルランド出身のミュージシャン。世界的ロックバンド、U2のボーカルです。グラミー賞で20作品以上で受賞するなど、名実共にロック界の王者として君臨し続けています。1979年のメジャーデビュー以来、U2の歌詞はボノによって作られたものが多く、政治や宗教など社会的なものから、ボノ自身やメンバーの体験について書かれた歌詞など様々。尚、ボノは地元の仲間により付けられたニックネーム。

ボノは国際的な慈善活動家としても知られ、ノーベル平和賞の候補に3度選ばれている人物です。歴史的に宗教紛争が絶えないアイルダンドで、カトリック教徒の父親とプロテスタントの母親の間に生まれたボノは、宗派を超えた両親の愛に育まれ、人種や宗教を超えた理想主義を掲げるパーソナリティーに繋がったと言われています。

1982年に高校時代から交際していたアリソン・ヒューソン (Alison Hewson)と結婚。 妻アリソンとの間に二男二女を設け、4人の子供の父親でもあります。

ボノの若い頃

若い頃、ボノは血気盛んな若者でした。ボノの父親は郵便局員、母親はニットウェアの会社員、7歳年上の兄と、慎ましい普通の家庭で育ちました。ボノの国アイルランドは、イギリスとの国境問題、カトリックとプロテスタントの宗教問題で紛争を繰り返しており、首都ダブリンの街中はギャング同士が抗争し、若い頃ボノはギャングのリーダー格でした。

一歩家の外に出ると狙われる、襲われるという生活だった若い頃のボノ。元々ケンカが強かったものの、鉄パイプで頭を強打されそうになるなど、死と隣合わせだったと当時を振り返っています。またチェスが得意な子供で、学校の成績もかなり良かった模様。ボノの父方の家系はカトリック、母方はプロテスタントと複雑な家庭ではありましたが、両親はボノを両方の教会に連れて行き、宗派を超えた人間形成を願っていたようです。

母親はボノが14歳の頃に急死。祖父の急死のショックで後を追うように亡くなったようです。一度に2人をなくしたことで、家族の心が壊れてしまいます。荒れるボノ、心を閉ざした厳格な父と兄。そんな中、ボノはパンクロックと出会います。パンクロックがボノの若い血をたぎらせ、心の傷を癒してくれました。1972年ダブリンで初めて無宗派の総合共学校として開校されたマウント・テンプル校に進学。そこでU2のメンバーたちと出会います。ボノ、16歳の時でした。

「将来、絶対にビッグになりたい。このまま就職して、結婚して、衰えて死ぬ。そんな人生考えたくもない」若い頃のボノは、彼の理想と真逆の人生を送っている無口で昔気質な公務員の父を毛嫌いしていました。ボノの父は「夢を見るな。夢を見ることは失望することだ」と考えていたようです。ボノの父親は不器用な人でしたが、ボノに期限付きでチャレンジする時間とチャンス、経済的な援助もしてくれる温かい人でした。

1979年にデビューしたU2は、翌年ファーストアルバム「Boy」をリリース。1曲目「I Will Follow」は母に捧げた曲、「Boy」は死と向き合った時の若い頃のボノの心情を歌った曲です。1983年に出した3枚目のアルバムで、世界的にブレイクしたU2。この作品でU2は単に愛を歌うバンドではなく、政治的・社会的問題に対してもメッセージを出すバンド、という印象を世に与えました。

U2はこの後もヒットを連発。世界的に認知され、世界ツアーを行ったり、大規模なチャリティー運動をしたりして世界で最も有名なロックバンドと言えるほどになりました。父親から「お前はすごくプロフェッショナルだ」と抱きしめられたのがこの頃で、若い頃から悩み続けていた父とボノの確執が徐々に溶けていった、と言われています。2001年に天国へ旅立った父の為に作った曲が「Kite」です。

ボノの現在

2021年秋、U2は2年ぶりの新曲「Your Song Saved My Life」をリリース。この曲は、U2のボノが声優として出演する映画「SING ネクストステージ(原題:SING 2)」のサウンドトラックのリード曲で、映画のオリジナル曲として劇中に登場しています。ボノはクレイ・キャロウェイ役で声優として出演。ちなみにU2はこれまでに数多くの映画のサウンドトラックに曲を提供し、アカデミー賞にもノミネートされています。「SING/シング:ネクストステージ」は、2022年3月に日本公開。

またTikTokで、U2が今までリリースした全楽曲が解禁され、現在U2のTikTokアカウントでは、ボノが自ら制作したアートワークを用いた動画を見ることができるのだとか。

ボノは引き続き積極的な社会活動をおこなっています。北アイルランドのロンドンデリーで起きた「血の日曜日事件」から50年を迎える2022年1月30日、U2のボノとジ・エッジ(The Edge)は1983年のアルバム「War」に収録されている「Sunday Bloody Sunday」のアンプラグド・ヴァージョンを公式YouTubeチャンネルで公開。

2022年3月、米国のナンシー・ペロシ下院議長がホワイトハウスで毎年恒例の「フレンズ・オブ・アイルランド」昼食会を主催し、U2のボノから送られた詩を朗読。その詩は現在のウクライナ紛争と憂い、自由を求める人々の思いを綴ったと言われ、ボノは現在も社会的影響力の大きい人物として健在です。

まとめ

  • U2のボノの若い頃は、血気盛んなギャングだった。
  • 学生時代にU2のメンバーと出会い、怒り悲しみ葛藤を歌に託し、世界に届け続けた。
  • 現在は社会活動にも積極的。

世界中にいるU2のファン。リズムのみならず、ボノの作り出す繊細な歌詞が好きだという人は現在も少なくありません。若い頃のたぎる感情、怒り、悲しみ、悔しさ、葛藤といった情熱を、どのように乗り越えてきましたか?もしかしたら、自分の感情と照らし合わせてその曲を聞き、口ずさむ日々があったのではないでしょうか?U2そしてボノの更なる活躍に注目です。

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