夏の風物詩、スイカ。その独特の甘さとみずみずしさは、強い日差しと高い湿気で疲れ果てた体に染み渡る、砂漠の中のオアシスのよう。近年、スイカの健康効果について、新たな研究が続々と発表され、海外のセレブたちの間でもむくみ・ダイエット・デトックスへの効果を期待し、スイカジュースとして大変注目されています。あの赤い食べ物に、一体どんな効力が秘められているのか、今回はスイカに期待される健康・美容効果について、見ていきたいと思います。
スイカジュース、なぜ爆発的人気に?
スイカジュース人気の火付け役はアメリカの歌手ビヨンセ、と言われています。ビヨンセが「WTRMLN WTR」というスイカジュースブランドに投資を行い、ビジネスパートナーに。WTRMLN WTRは「低温圧搾法」という作り方を導入し、水や砂糖を加えず、スイカとレモンをゆっくりと圧力をかけて搾るので、熱で壊れやすい栄養素をそのまま閉じ込めることができるといいます。
美容や健康面で高い効果が期待されるスイカジュースは、ビヨンセのみならず美容と健康意識の高いハリウッドスターや海外セレブの間で浸透。さらにファッション誌や、ビジネス誌などが報道した効果もあり、海外ではスイカジュースを片手に自撮りした画像をモデルやセレブ、若者がTwitterやInstagramに投稿するようになり、爆発的人気に繋がったと言われています。
近年日本でもコンビニやスーパーでスイカジュースを見かけるようになってきましたが、そもそもスイカが夏の風物詩である日本は、スイカそのものを食べるのが、一番良いような気がします。
スイカの主な成分
スイカの90%以上は水分ですが、ビタミン・ミネラル・アミノ酸などが含まれた、大変栄養価の高い食べ物です。
リコピン
赤玉スイカに含まれる、赤い色素。動脈硬化やガンなどを引き起こすと言われる活性酸素を抑制してくれる、また美肌を損なう活性酸素を除去する力が強いことで知られています。リコピンには体脂肪燃焼効果があることも京都大学の動物実験で明らかに。スイカはトマトの1.5倍のリコピンを含みます。
カリウム
カリウムは、利尿効果や疲労回復をもたらすと言われ、むくみ予防・改善として期待されている成分です。また高血圧など循環器疾患の予防に効果的で、カルシウムの骨への蓄積を高め、骨粗しょう症への予防効果も明らかになっています。スイカ200gに含まれるカリウムは240mg。
シトルリン
アミノ酸の一つ。体内の老廃物や、有害物質などを体外に出してくれる利尿作用があり、手足のむくみの改善が期待されています。
Β-カロテン
β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、新陳代謝を促し、肌の老化を予防します。スイカに含まれるβ-カロテンの量は、200gあたり1600μgです。
ビタミンC
スイカにはコラーゲン線維の合成に関与し、皮膚の弾力性をアップさせるビタミンCが含まれています。
参考出典:スイカ倶楽部 スイカの健康・美容効果
スイカジュースに期待される効果 ―むくみ・美容・スポーツー
スイカに期待される効果で、よく耳にするのがむくみ。これはスイカに含まれる成分(シトルリンやカリウムなど)が、体に溜まった老廃物を排泄し、余分な水分を貯めないように働きかけている、という考えからくるものです。余分な水分が排出されることが体重減少に繋がるかもしれません。近年、スイカに含まれるリコピンに脂肪燃焼効果があるという研究結果があることから、ダイエット効果も期待されています。
また若々しい肌の維持に必要な要素(リコピン、βカロテン、ビタミンC)を含んでいる為、美容効果が期待されています。ただし、スイカばかり食べればよいのではなく、バランスのとれた食生活が基本です。
また、スポーツ選手が激しいトレーニングを行う前にスイカジュースを飲んでおくと、心拍数の上昇が抑えられ翌日の筋肉痛も緩和されるという報告があります。これは、スイカに豊富に含まれるL-シトルリンというアミノ酸の働きによるものです。L-シトルリンは体内でL-アルギニンという必須アミノ酸に変化、血管を弛緩させ、血流を促進する効果を発揮します。
まとめ
- 海外セレブにも人気のスイカジュース、火付け役はビヨンセ。
- スイカにはむくみや美肌といった美容の効果が期待される成分を含んでいる。
- スイカで痩せるというよりは、老廃物排出やむくみの改善による体重減少が期待される。
エアコンの効いた場所に長時間過ごす、あるいは運動不足はむくみの原因になります。スイカジュースは手軽な対策になりそうです。また運動した後、プロテインジュースやスポーツドリンクを摂取する方が多いと思いますが、夏の暑い間、スイカジュースに切り替えるのも、いつも以上に体力を消耗する夏場は効果的かもしれませんね。
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